髪の毛のケアに欠かせないトリートメントとコンディショナーは、同じように使われがちですが、実は役割が異なるアイテムです。それぞれに目的や効果があるため、自分の髪の状態や悩みに合わせて正しく使い分けることで、より理想的なヘアケアが実現できます。
この二つの違いを理解せずに使っていると、髪のダメージを改善しきれない場合もあります。この記事では、トリートメントとコンディショナーの違い、それぞれの役割、効果的な使用方法、さらには選び方まで、徹底的に解説していきます。
目次
トリートメントとコンディショナーの違い

トリートメントとは?
トリートメントは、髪の内部に浸透してダメージを補修し、髪質を改善することを目的としたアイテムです。一般的に、髪の内部まで浸透する成分(ケラチン、アミノ酸、コラーゲン、セラミド、天然オイルなど)が含まれています。
- 髪内部の補修:トリートメントは髪の中心部にまで働きかけ、ダメージで失われた成分を補充して補修します。これにより、髪のハリやコシが戻り、ダメージが進行するのを防ぎます。
- 乾燥対策:水分や油分を補給し、髪のうるおいを保ちます。乾燥が原因で髪がパサつきやすい人には、オイルや保湿成分の豊富なトリートメントが効果的です。
- ツヤ感アップ:健康な髪の状態に近づけることで、ツヤが増し、見た目の美しさも向上します。
トリートメントは髪の健康を根本的に改善するため、継続的に使用することで少しずつ髪が丈夫でしなやかに変わっていくことが期待できます。
コンディショナーとは?
一方で、コンディショナーは髪の表面に作用し、摩擦や絡まりを防ぎ、髪のなめらかさを保つためのアイテムです。主な成分としては、シリコン、保湿成分、帯電防止成分が含まれ、髪の表面をコーティングします。
- 表面のコーティング:コンディショナーは髪の表面に薄い保護膜を作り、外部からの刺激(紫外線、摩擦、乾燥など)から髪を守ります。
- 指通りの向上:コーティングによって髪の表面が滑らかになり、指通りが良くなります。これにより、ブラッシングやスタイリングがしやすくなります。
- 絡まり防止:保護膜が摩擦を軽減し、髪が絡まりにくくなるため、切れ毛や枝毛の防止にもつながります。
コンディショナーは、日常的なケアに使用することで髪を扱いやすくし、見た目の美しさも維持するサポートをします。
特徴 | トリートメント | コンディショナー |
---|---|---|
目的 | 髪の内部の補修・強化 | 髪の表面の保護・滑らかさの向上 |
使用頻度 | 週1〜2回が目安 | 毎日使用可能 |
効果 | ダメージ補修、うるおい、ツヤの向上 | 滑らかさ、絡まり防止、外部刺激からの保護 |
主な成分 | ケラチン、アミノ酸、コラーゲン、天然オイルなど | シリコン、保湿成分、帯電防止成分 |
仕上がり | 健康でハリのある髪に近づける | 柔らかく滑らかな指通り |
トリートメントが必要な場合・効果的な使い方

トリートメントは、髪が傷みやすい人や、乾燥が気になる人におすすめです。具体的にどのような髪の状態でトリートメントが必要とされるのか、また効果的な使い方について見ていきましょう。
トリートメントが必要な髪の状態
- 傷んでいる髪:染料やパーマ液は髪にダメージを与え、キューティクルが傷つきやすくなります。トリートメントで内側から補修し、傷んだ部分を補完することが重要です。
- パサつきが気になる髪:髪の水分や油分が不足している場合は、トリートメントでしっかりと水分補給を行いましょう。オイル成分が配合されたトリートメントは、乾燥しやすい髪質に最適です。
- 細くてハリがない髪:プロテインやケラチンが配合されたトリートメントは、髪の密度を増し、しっかりとしたハリとコシを与えます。ボリュームがなくなりがちな髪にも効果的です。
トリートメントの効果的な使い方
- シャンプー後、タオルドライをする:水分を軽く拭き取ることで、トリートメント成分が髪に浸透しやすくなります。
- 髪の中間から毛先に塗布する:頭皮にはあまりつけず、髪のダメージが気になる部分を中心に塗布します。
- 少し時間を置く:5分程度おいてから洗い流すと、成分が内部にしっかり浸透します。時間を置きすぎると、逆に髪がべたつく原因になるため、適度な時間で洗い流しましょう。
- 冷水で仕上げ:最後に冷水で流すことで、キューティクルが引き締まり、ツヤが出やすくなります。
コンディショナーが必要な場合・効果的な使い方

コンディショナーは、髪の表面を保護し、日常的なダメージから髪を守るための必須アイテムです。髪の滑らかさや指通りを重視する人には、毎日の使用がおすすめです。
コンディショナーが必要な髪の状態
- 絡まりやすい髪:髪が絡まりやすい人は、摩擦を軽減するコンディショナーを使用することで、日々のブラッシングやスタイリングが楽になります。
- 髪がゴワゴワする:髪の表面が乾燥していると、ゴワつきやすくなります。コンディショナーの保湿成分が髪表面にうるおいを与え、柔らかさを取り戻します。
- ダメージを防ぎたい場合:ヘアアイロンやドライヤーなどの熱によるダメージも、コンディショナーで予防可能です。髪をコーティングすることで熱が直接髪に伝わりにくくなります。
コンディショナーの効果的な使い方
- シャンプー後に使用:シャンプーで汚れを落とした後に使うことで、コーティング成分が髪表面にしっかりと付着します。
- 毛先中心に馴染ませる:髪全体に均等に馴染ませるために、手ぐしで毛先を中心に塗布し、絡まりやすい部分にも丁寧に馴染ませます。
- 時間を置きすぎない:コンディショナーはすぐに効果が出るため、長く置きすぎる必要はありません。1〜2分ほどで洗い流します。
- しっかり洗い流す:成分が残るとベタつきや頭皮のトラブルにつながるため、よくすすぎましょう。
トリートメントとコンディショナーの併用は可能?

トリートメントとコンディショナーは併用することが可能であり、適切な順序で使用することで髪のダメージ補修と保護が同時に行えます。
- 併用のメリット:トリートメントで内部補修をし、コンディショナーで表面を保護することで、髪の総合的な健康が改善されます。
- 併用時の順序:トリートメントを使用した後にコンディショナーを使うのが基本です。トリートメント成分が内部に浸透した後、コンディショナーで外側をコーティングし、成分を閉じ込めます。
- 注意点:トリートメントの使いすぎは髪に負担がかかるため、週に1〜2回の使用にとどめ、毎日のケアにはコンディショナーをメインにしましょう。
自分に合ったケア製品の選び方

髪質やダメージに合ったトリートメント、コンディショナーを選ぶことが大切です。
- 乾燥が気になる:保湿効果の高いヒアルロン酸、アルガンオイル、シアバター配合の製品が最適です。
- ダメージが気になる:ケラチン、アミノ酸、プロテイン配合の製品で、内部からの補修を重視しましょう。
- 細くて絡まりやすい:シリコン配合や、髪の絡まりを防ぐ成分を含むコンディショナーが適しています。
購入時には成分表を確認し、自分の髪質に適した製品を選ぶことで、より満足度の高いケアが実現できます。
まとめ
トリートメントとコンディショナーの違いを理解し、適切に使い分けることで髪をより健康に保つことができます。日常的にはコンディショナーを使い、週に1〜2回のトリートメントで内部補修をすることで、ツヤやうるおいのある美しい髪を維持することができます。自分の髪の状態やライフスタイルに合わせて最適な製品を選び、日々のケアに取り入れましょう。